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  • a portrait of life #1 「情熱の継続」 羽生善治さん

     21, 2015 23:19
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     新コーナー、「a portrait of life」です。日本語にすれば、「人生の肖像画」。このコーナーは、「人」に着目して本を紹介しようというコーナーです。本を通して、その人の生き方、人生に迫ってみようと思います。ですから、ここで紹介する本は小説以外の、ノンフィクションや伝記、人物伝といった本になります。現在進行形で活躍される方から、歴史上の偉人まで、たくさんの人を紹介していけたらと思います。

    決断力 (角川oneテーマ21)
    羽生 善治
    角川書店
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     第1回は、まさに「現在進行形で活躍しておられる方」。将棋棋士の羽生善治(はぶ・よしはる)さんです。将棋を知らない方でも名前は知っているという、名実ともに将棋界の第一人者。羽生さんがトップを走り続けられるわけとは?ベストセラー、「決断力」を読んでみました。




    #1 羽生善治さん

    日本の将棋棋士。1970年生まれ。史上3人目の中学生棋士としてデビューした後、19歳2か月で初タイトル「竜王」を獲得。1996年、将棋界の7大タイトルを全て獲得する「七冠」を達成。通算タイトル獲得数は歴代1位。若手が台頭してきた現在の将棋界においても、7つのタイトルのうち4つを所有している。



     強いんです。とにかく、強い。「将棋とは、最後に羽生が勝つゲームである」なんて言葉があるんですが、全く冗談に聞こえません。ちょうどこの記事を書いている今日、将棋の名人戦第4局が行われました。初めて名人に挑戦する行方(なめかた)八段との大熱戦が続いています。



     結果は羽生さんの勝利。3勝1敗で、名人防衛に王手をかけました。この将棋は行方さんが優勢に進め、勝利目前とまでいわれていたのですが、最終的には羽生さんが勝利を収めました。戦いを追っていたのですが、棋力の低い私にはどこでどういう風に形勢がひっくり返ったのか分かりませんでした。いつの間にか、羽生さんが勝っていたという感じです。「将棋とは、最後に羽生が勝つゲームである」-まさに、その通りの展開を見ているようでした。

     そんな羽生さんが、自らの将棋観や人生観を語っているのがこの本、「決断力」です。将棋を指すうえで、一番の決め手として羽生さんが挙げておられるのが、タイトルにもある「決断力」でした。

    私は、いつも、決断することは本当に難しいと思っている。直感によって指し手を思い浮かべることや、検証のための読みの力も読みの力も大切であるが、対局中は決断の連続である。その決断力の一つ一つが勝負を決すつのである。



     いつの間にか羽生さんが勝っている、という現象の裏にあるのは、この「決断力」だと思います。安全に、楽に勝ちに行くことを羽生さんは嫌います。コンピューターが発達し、誰もが簡単に情報を得られるようになった時代においても、「考える力」を磨き続けているからこそ、重要な場面での踏み込んだ決断ができるのですね。考え続けることが、決断力を支えています。

     決断力の大切さは分かりましたが、ではどうして羽生さんはトップ棋士であり続けられるのか、という疑問が浮かびます。この本でも指摘されているのですが、コンピューターが発達している今の時代、将棋は「研究勝負」になっています。あらゆる局面に関して研究が進んでいて、その研究について知らなかったら戦いにすらならず負けてしまう。「知識がなければ負け」。昔の力でねじふせるような将棋とは全く異なっています。盤の前に座る前に、もう勝負の大半は決しているといってもよさそうです。

     若い世代の棋士が、最新の知識を装備して、将棋界で台頭しています。そんな中、現在でも羽生さんは7つあるタイトルの内4つを保持しています。40を過ぎたあたりから棋士としての衰えが始まるとされる将棋界。どうして羽生さんはトップに居続けることができるのでしょうか?

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     ちょっと話が変わりますが、私は羽生さんの、戦いを終えた後の嬉しそうな顔が好きです。すごくいい将棋を指した後はもちろんなのですが、強い相手に敗れた時などにとびきりうれしそうな表情をされることがあります。

     印象的だったのが、昨年羽生さんがチェスのチャンピオン、カスパロフさんとチェスをされたあとの表情です。羽生さんは将棋のほかに趣味でチェスをされます。趣味でされるチェスですが、実力は日本一です。

     趣味でされるチェスですが、実力は日本一です(すごすぎるので2回言います)。

     日本一の実力を持つ羽生さんですが、さすがに世界チャンピオンには及びませんでした。しかし、対局のあと、大変うれしそうな表情をされています。強い相手と一戦交えたことが、楽しくてしょうがないといった表情です。動画がありました。よかったら、動画の最後の方、勝負がついたあたりからご覧になってみてください。(1時間3分あたりから)




     本の中ではこんな風に語られています。

    もし、私が将棋の神様と対局したら、香落ちでは木っ端みじんにやられてしまう。角落ちでやっと勝たせてもらえるだろう。未知の領域はまさに無限の世界なのだ。
     そして未開への一歩、そこにどれだけ深く踏み入っていけるのか。これこそ醍醐味。棋士としての楽しみだ。



     羽生さんの楽しそうな表情は、この言葉に説明されているように思います。コンピューターの発達で研究が進んだとはいえ、まだまだ将棋は未知の領域だらけ。未知の世界の広がりが見えているから、そしてそこを開拓していく楽しみがあるから、あんな嬉しそうな表情になるのだと思います。

     羽生さんは、いろいろな戦法を指される「オールラウンダー」です。「自分の得意な形に逃げない」そう羽生さんは語ります。新しい戦法を試して負けてもそれは「授業料」。羽生さんはあえて相手の得意戦法に飛び込んでいく、と言われるのですが、そこにも、将棋への飽くなき探求心、好奇心があるように思います。

     このコーナーでは、最後にその人の人生を象徴するような、「人生の格言」を紹介してしめくくりたいと思います。

    LogoFactory+(2)_convert_20150522012642.jpg 羽生善治さん

    能とは、十年とか二十年、三十年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることである


     天才と呼ばれる羽生さんですが、その人生は「情熱の継続」の結晶でした。その情熱が衰えない限り、今後10年でも20年でも、トップ棋士であり続けるのだと思います。
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    •   21, 2015 23:19
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