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  • ○○社会学 第2回 「ゆとりの社会学」(前編)

     08, 2015 23:06
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     このブログを読んでおられる方には様々な年齢の方がおられると思います。普段の記事ではそんなことは気にしないのですが、記事のテーマによっては気にすることもあります。いわゆる「ジェネレーションギャップ」が生じそうなときです。今回のテーマはまさにそれで、読む方によって感覚が180度異なるのだろうなーと想像しています。

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     今日から「ゆとり」をテーマにした2回シリーズです。先日某テレビ番組で「ゆとり世代」について取り上げられ、大きな話題を呼んでいました。前編の今回は、「ゆとり世代」が現在世間でどのように受け止められているのか、そして「ゆとり世代」にはどのような特徴があるのかを見ていきたいと思います。




     twitterで見る「ゆとり世代」

     まず、「ゆとり世代」の定義をしておかなければいけません。2002年度に学習指導要領が改定され、翌年の2003年度から学校教育に反映されました。これがいわゆる「ゆとり教育」の始まりです。

     その後、学習指導要領はさらに改定されます。いわゆる「脱ゆとり」です。小学校は2011年度から、中学校は12年度、高校は13年度から移行していきました。

     「ゆとり教育」を受け、「脱ゆとり」教育を受けずに高校を卒業した者、を「ゆとり世代」と定義することにします。1987年4月2日生まれから1996年4月1日生まれまでがここにあたりますね。誕生日があってややこしいのですが、この記事を書いている現在で19歳~28歳の人がここにあたるようです。

     「ゆとり世代」を定義したところで、「ゆとり世代」が世間でどのように見られているのか、少し調べてみたいと思います。ツイッターで「ゆとり」と検索をかけ、「ゆとり」がどのような使われ方をしているか、分析してみました。

    ツイッターにおける「ゆとり」分析

     今日、「ゆとり」でツイート検索し、直近の100ツイートを分析してみました。ゆとりといっても、「ゆとり教育」「ゆとり世代」の意味使われている「ゆとり」に限定しています。ですから、「時間にゆとりを持って出かけよう」のように、「余裕」という意味で使われているものは対象から外しています。

     さて、100件のツイートを分析して、大きく6つのグループに分けてみました(その他、は除きます)。6つのグループは以下の通りで、名前は私が付けたものです。

    ①「ゆとり」ギャップ痛感型
    ②「ゆとり」蔑視型
    ③「ゆとり」よりも~型
    ④「ゆとり」自虐型
    ⑤「ゆとり」テンプレート批判型
    ⑥「ゆとり」被害者型



    ①「ゆとり」ギャップ痛感型
    →主にゆとり世代より年代の高い人が、ゆとり世代とのギャップに驚いているツイートです。
    例 )「ゆとり世代の子たちって上司からの飲み会の誘いを平気で断るんだよね。信じられない・・・」

    ②「ゆとり」蔑視型
    →ゆとりを軽蔑し、罵倒しているようなツイートです。ゆとり世代だけでなく、能力が低い人をとにかく「ゆとり」呼ばわりしたい人もいるようで・・・。
    例 )「この程度の一般常識もないなんて、さすがゆとりだよな」

    ③「ゆとり」よりも~型
    →ゆとりよりも、それより上の世代、または下の世代の方が劣っていると主張しているツイートです。
    例 )「常識がないのはゆとりより大人たちの方でしょ」

    ④「ゆとり」自虐型
    →ゆとり世代が、自分たちが劣っていることを自虐的につぶやくツイートです。
    例 )「ゆとりだからそんな難しいこと分からんわwww」

    ⑤「ゆとり」テンプレート批判型
    →何でもかんでも「ゆとり」で批判してしまうことを問題視するツイートです。
    例 ) 「自分たちの常識が通用しない若者を”ゆとり”で片付けるのはやめろよ」

    ⑥「ゆとり」被害者型
    →ゆとりになったのは自分たちのせいではなく、社会や大人のせいだと主張するツイートです。
    例 ) 「ゆとりになりたくてなったわけじゃないから」

     どのタイプのツイートが多かったと思いますか?結果を出すので、ぜひ一番多いと思うものを予想してから結果を見てみてください。

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     それでは結果です。多い順から書きます。100件のツイートを対象にしたので、件数=割合ですね。

    ②「ゆとり」蔑視型 31
    ④「ゆとり」自虐型 26
    ⑤「ゆとり」テンプレート批判型 12
    ⑥「ゆとり」被害者型 8
    ①「ゆとり」ギャップ痛感型 7
    ③「ゆとり」よりも~型 5
    その他 11



     ツイッターを手早く分析しただけなので偉そうなことは書けませんが、一つの参考程度に見ていただけたらと思います。ある程度予想してはいたのですが、「ゆとり」に対する風当たりはかなり厳しいものがありました。

     「常識がない」「無能」「バカばっかり」・・・こんな感じで1の「蔑視型」が1位になりました。私もゆとり世代の一人です。なかなか辛いところもありますが、そう言われても仕方がないかという思いも胸をよぎります。

     気になるのは、「とにかくゆとりと叩いておけばよい」といった風潮が感じられることです。ゆとり世代の定義からは外れて、「能力のない人=ゆとり」といった図式がかなり浸透しているようですね。もっとひどいのは、自分とは価値観が違う人を「ゆとり」と切り捨てている場合です。自分には理解できない=ダメだ=ゆとりだ、といったような図式です。このような考え方は、ゆとりがどうこう以前にもっと深刻な問題を抱えていると思います。

     私が気になったのは、2位の「自虐型」です。ツイッターは若年層の利用が多い、ということもあるのですが、この自虐型がけっこう目立ちます。「どうせ私(たち)はゆとりだから」といった若者の声が本当に多いのです。ひどい場合は、「テスト勉強全くしてない・・・ゆとりや 笑」といった「ゆとり開き直り型」に発展してしまいます。それはまるで、社会から役に立たないとののしられる、「ゆとり世代」の縮図のようでありました。

     でも、自虐に走りたくなる気持ちが、私にはすごく分かります。何を隠そう、私は「最後のゆとり世代」(95年度生まれ)です。高校の時、1つ学年が下の後輩が、私たちよりもかなり分厚く、難しそうな教科書を使っていました。ちょうど制度の変わり目だったんですね。教科書が増えるといっても、少しページが加わるといった程度ではありません。「負担は1.5倍くらい」と言っていた人がいましたが、私はおおげさではないと思います。

     たった1つ下の学年がそんな教科書を使っているんですね。言葉にするのが難しいのですが、なんだかみじめになります。そんなみじめさが自虐になります。私たちの学年でも、自虐トークが盛んに交わされていました。「うちらは最後の”失敗作”だから」なんて言っていました。うーん、悲しい・・・。上の世代からも、下の世代からもバカにされる、というのが辛いところです。

     だからといって自虐に走っていいということはないと思います。

     「ゆとり世代」を言い訳にするようなことは口が裂けても言いたくありません。その点は、まだ最低限のプライドを保てているようです。「ゆとりになったのは社会や大人のせい」という「被害者型」や、他の世代の方が劣っているという「~よりも型」のツイートも、読んでいてその気持ちは痛いほど分かりました。ですが、それを口実にして大事なことから目を背けてはいけません。

     次回は後編です。主にゆとり世代の学力低下について書きたいと思います。

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    「ゆとりを言い訳にしない!」でも・・・
     
     ツイッターのほんの一部分でしたが、「ゆとり」を取り巻く状況がよく分かりました。私が自分に言い聞かせなければいけないのは「ゆとりを言い訳にしない」だと思います。でも、そんな決意で済む問題ではありません。「ゆとり世代」の中に「負け犬根性」「劣等感」「みじめさ」はたしかに存在します。社会がそれらを植え付けたこと。そして、そんな人たちが、これから社会の中心を担うこと・・・。



    こちらもどうぞ

    「ゆとりの社会学」 (後編)
     後編をアップしました。ぜひ合わせてお読みください。後編では、ゆとりの自虐も、ゆとり叩きも、一度全部捨て去ってみることにします!
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