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  • ○○社会学 第3回 「キャラ弁の社会学」

     22, 2015 23:58
    LogoFactory_convert_20150406020447.jpgLogoFactory_convert_20150512211739.jpg#3


     すごい!かわいい!ブログの雰囲気が華やぎますね。今日は素敵なお弁当の写真をトップに持ってきてみました。最近関連の書籍が発売され、一部メディアでも取り上げられている「キャラ弁」です。

     美味しそうなお弁当の写真を見ながら心温まるお話を・・・と言いたいところですが、残念ながら今日の記事はそういった趣旨ではありません。内閣官房のこのツイートが、一部の人たちから批判を浴びたのです。

     私がこのツイートを見た時、パッと見では批判の感情など全くありませんでした。かわいいお弁当の写真に目が行って、むしろほっこりした気持ちになりました。

     下にある文章を見て、そこに批判の矛先になる火種がくすぶっていることに気付きます。〔女性応援ブログ〕。どうやら、火元はここにあるようです・・・。



    f_plant10_convert_20150617000612.jpg「女性応援」は誤解?

     記事に入る前に確認しておかなければいけないことがあります。今回は内閣官房のツイートが批判を呼んでいるのであり、キャラ弁を作っているこの女性には全く非はありません。もちろん、キャラ弁作り自体を批判するものでもありません。間違っても、この女性に批判の矛先が向くようなことはあってはいけないと思います。

     内閣官房が紹介している先に飛んでみると、「輝く女性会議」オフィシャルブログ、というアメーバブログのページが出てきました。毎回様々な女性がリレー形式で登場しているブログのようです。そして、「キャラ弁にこめる思いとキャラ弁から私が得たもの」というタイトルで、このキャラ弁を作った女性がキャラ弁に込めた思いを書いています。

    「輝く女性応援会議」オフィシャルブログ
    岩田恵子「キャラ弁にこめる思いとキャラ弁から私が得たもの」 (「輝く女性応援会議」オフィシャルブログ)

     ブログの内容を一部紹介します。あらためて、全く批判を受けるような内容ではありません。キャラ弁を作るようになったきっかけ、ブログで紹介し、本まで出版するようになった経緯・・・心温まる記事でした。

    私と息子とのコミュニケーションだったキャラ弁が、いつの間にか、沢山の親子の笑顔になっている事が私の一番の喜びであり誇りです。 (ブログより)



     このように、ツイート先のブログまで見に行くと誤解は解けるのですが、内閣官房のツイートだけを見た人にとっては、確かに気に障るツイートだったのかもしれません。ツイートの詳細を表示させると、たくさんのリプライが付いています。そこで巻き起こっている批判は、簡単に言えば、「キャラ弁作りを推奨することが『女性応援』になるのか」という内容のものでした。

    「働く女性」がなぜ朝が辛い日も億劫な日も無理してキャラ弁なんぞ作らなきゃならないのよ。父親が作れば良いのでは?全然「応援」してませんよコレ。

    お弁当を毎日作るのもよし、家事を外注して時間のやりくりするのもよし、異なるライフスタイル、価値観が共存し、女性がいろいろな形で輝ける社会になるよう応援してほしいです。よろしくお願いいたします。(^-^) (いずれもリプライより)


     キャラ弁の写真の下に「女性応援ブログ」とあり、さらにそこに続く文を読むことにより、まるで辛くても毎朝起きてキャラ弁を作ることこそが「よき母」の姿だ、そしてそんな女性を「応援」したい、そう言っているような印象を受けます。そう受け取られたのだとしたら、これだけ批判を受けても仕方のないことだと思います。

     内閣官房のツイートをさかのぼってみると、この「輝く女性応援会議オフィシャルブログ」の記事をたびたび紹介しています。そして、紹介をするときに、〔女性応援ブログ〕と言う文言が最初に付いています。おそらく、ブログのタイトルを略したものだと思われます。今回も、それまで通り、いわば「枕詞」的に、「女性応援」の文字が付きました。

     その「女性応援」の文字と、辛くてもお弁当を作るべき!といったニュアンスにもとられかねない文章が組み合わさって、今回の批判を招いてしまった、というのが事の真相のようです。

    f_plant10_convert_20150617000612.jpgリピリした社会

     内閣官房のツイートに若干の「誤解を招く表現」(政治家の方が好きそうな言葉ですが・・・)があり、今回の「プチ炎上」となりました。ですが、単に表現の問題かと言えばそうではないと思います。あらためてこのツイートに付いた大量のリプライを読んでいると、「女性の活躍」に関わる問題が、いかに繊細で難しいものであるか痛感させられます。

     「女性が輝く社会」が前面に押し出されるようになりましたが、このテーマは本当に繊細です。いわゆる「ピントの外れた発言」「センスのない発言」が少しでもあれば、今回のようにあっという間に批判の渦が巻き起こります。

     個人的には、当たり前のように使われている「女性の活用」という言葉も気になります。活用とは、能力を十分に生かして利用する、という意味の言葉です。一見問題ないようですが、ここに少し言葉を足してみます。

    (女性より優位な立場にある男性が)(これまで社会の役に立っていなかった)女性の能力を十分に生かして利用する


     上から目線的な、モノとして扱う的な・・・。よく考えれば、「利用する」というニュアンス自体が相当とんでもないことです。こういった言葉のニュアンスなどの問題も、「火種」としてこの政策の裏で常に燻っています。そして、今回のような問題があった時、そこに一気に火が付いて炎上してしまいます。

    a0002_010472.jpg

     もうひとつ、内閣官房のような政府機関がこのようなツイートをすることにも疑問を覚えます。リプライでも指摘されていました。政府機関がツイートすることによって、「子供にキャラ弁を作ることが理想の女性」といったような主張が、政府の方針として受け取られかねません(そういう意図はなかったとしても)。

     ツイッターは、あまりにも無秩序で、無防御で、混沌とした空間です。一般人が、有名人のアカウントやこうした政府機関のアカウントに無条件にリプライを飛ばせます。そして、爆発的な拡散力。「距離が近くなった」「身近にコミュニケーションが取れるようになった」といいように言うこともできますが、私はそうは思いません。一般人と有名人、一般人と政府。必ず「ある程度の距離」はなければいけないと考えています。その距離が全くないという恐ろしさです。一度ツイートすれば、収まりがつかないという恐ろしさです。

     「センスがない」リプライで散々言われていました。そう言われても仕方がないように思います。何しろ、つぶやいた瞬間、それは「内閣官房のツイート」になり、「政府の方針」と取られてもおかしくないのです。それを考えていたらこんなツイートになるかなあ・・・という思いは拭えませんでした。

    f_plant10_convert_20150617000612.jpg性が輝くということ

     私はこんな立派なキャラ弁を作ってもらったことはありません。母は朝早くから仕事に出かけます。早起きして、仕事に行くまでのわずかな時間をぬってお弁当を作ってくれました。不恰好な切り方をした野菜に、もっと不恰好な「ばくだんおにぎり」。内閣官房さんにツイートしていただけるような立派なお弁当ではないでしょう。

     でも、キャラ弁がうらやましいと思ったり、自分が持たされたお弁当が恥ずかしいと思ったことはありません。

     「女性が輝く社会」、それはもちろん目指していくべきものです。だけど、「多様な輝き方がある」ということだけは忘れないでおこうと思います。女性の社会進出=女性が輝く社会ではないと思います。働くことで輝く女性がいれば、愛情を込めたキャラ弁作りで輝く女性もいるでしょう。

     そんなことを思ったら、不恰好な「ばくだんおにぎり」も私にはキラキラと輝いて見えてくるのです。
     
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    •   22, 2015 23:58
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