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  • 最果てアワード2015 ★ 総合部門 (10~6位)

     20, 2015 00:00
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    を眺めて年忘れ!スペシャルな年間ランキングを発表!!

     気付けば2015年も残り2週間を切りました。淡々と記事を更新していたら、もう今年が終わるのか!ということに気付いて少し驚きました。年末年始も通常通りの更新を続けようかなと思ったのですが、それだとあまりに淡々とし過ぎている感じもします。とういうことで、年末年始にいろいろとスペシャルなことができないか、ここ最近考えていました。

     スペシャルなこと、第1弾です。「最果てアワード2015」と題して、2015年に私が読んだ本の中から特によかった本たちを、年間ランキング形式で発表していきます。本は「文学部門」と「総合部門(文学以外)」に分けました。これから大晦日にかけて、選ばれし素晴らしい本たちを紹介しながら今年を振り返っていきます。読んだ本を見返しながら1年を振り返る年忘れ企画、ぜひお付き合いください!

     読書リストとにらめっこをしながらランキングを作っているのですが、本当に悩ましい作業でした。あの本も、この本も・・・いろいろなことが蘇ってきて、悩ましくも楽しい、年末にぴったりの作業でした。ランキングの順位は読書ノートや自分の書いた記事を見ながら決めました。明確な基準はありませんが、順位にはかなりこだわっています。今回は最果てアワード2015「総合部門」、10位から6位までを紹介します。




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    総合部門 (10位~6位)



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    家事労働ハラスメント――生きづらさの根にあるもの (岩波新書)
    竹信 三恵子
    岩波書店
    売り上げランキング: 24,546


    〔書名〕 『家事労働ハラスメント 生きづらさの根にあるもの』
    〔作者〕 竹信三恵子
    〔ジャンル〕 新書・社会(家事労働問題)
    〔読了日〕 7月23日
    〔記事〕 ブックレビュー #72


     まず第10位は竹信三恵子さんの『家事労働ハラスメント』です。今年の夏、私は「家事労働」の問題について勉強していました。正直に言うと、本を読む前は、家事労働という問題の存在にさえ気付いていなかったのです。ですから、この本のタイトルには相当なインパクトがありました。家事労働が「ハラスメント」だというのですから・・・。

     私が家事問題について認識していなかった、というのはある意味自然なことだったのかもしれません。筆者が指摘しているように、日本社会には「家事労働を見えなくする装置」が働いているからです。そのような見えない装置の存在を分かりやすく説明している本書。年間ランキング第総合部門第10位です。

    コーヒー が書いた記事から

     私が書いた記事の一部を引用する形で、本を紹介していきます。

    筆者は、女性たちが担ってきた家事労働を支える社会的な仕組みが不可欠だと主張します。本当にその通りだと思うのですが、残念ながら、メディアからこのような主張が聞こえてくることはほとんどありません。まるで、筆者の言うように「なかったもの」にされているようにすら思えます。


    家事労働の価値がちゃんと評価される必要があります。家事労働がなかったものにされる現状からはあまりにも遠いですが、少しずつでも現状を変えていくしかありません。



     家事が「見えないものにされている」ということは、私自身本を読んで痛感しました。記事でもそのことに焦点を当て、家事の価値が正しく評価されるようにしなければ、と書いています。

     記事にも書いたのですが、一人暮らしを始めて家事をするようになると、家事がいかに重労働か分かるようになりました。現在は「家事代行サービス」なるものも拡大していて、家事という労働の存在は少しずつ目に見えるようになっているのかなとも思います。家事の価値が認識されるようになれば、夫婦のあり方もきっと変わっていくはずです。

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    「ゆとり」批判はどうつくられたのか: 世代論を解きほぐす
    佐藤 博志 岡本 智周
    太郎次郎社エディタス
    売り上げランキング: 96,358


    〔書名〕 『「ゆとり」批判はどう作られたのか 世代論を解きほぐす』
    〔作者〕 佐藤博志・岡本智周
    〔ジャンル〕 一般書・教育(ゆとり教育)
    〔読了日〕 6月21日
    〔記事〕 ブックレビュー #54

     このブログをずっと訪れて下さっている方は、この本の紹介に込めた私の思いを分かっていただけるかもしれません。今年の6月ごろ、ブログで「ゆとり教育」についての特集をしていました。いろいろな本を紹介しましたが、この本がそんなゆとり教育に関する本の中から第9位にランクインです。

     今年、某バラエティー番組で「ゆとり」の特集が組まれました。人気番組ですから、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。私は、ただただ悔しかったです。こうやって、身勝手な「イメージ」だけでゆとりが不当に叩かれる・・・マスメディアの恐ろしさを実感しました。ゆとり世代に対するあまりに見当違いなバッシングが少しでも減ることを願っています。

    コーヒー が書いた記事から

    私がゆとり世代の当事者だ、と書いただけでこの記事全体を切り捨てる人も世の中にはいるのだと思います。何しろ、「かわいそう」な、「失敗作」が書いた文章ですから。



    そもそもの部分から間違っている「ゆとり」という言葉から、いかに脱却できるか。そこにかかっていると思います。とはいえ、若者にのしかかる社会からの「負のエネルギー」は、とてつもなく大きいものだとも思います。



     怒ってます、嘆いてます・・・。こんな風に感情的になって自虐に結び付けてしまうのはよくないことだと思うのですが、この問題に関しては穏やかにはいられませんでした。悔しかったなあ、と思い返しながら読んでいました。

     世代の違いというのは、とても難しいですね。世の中には、どうしても「若者を叩きたい」人たちがいます。若者はダメだ!若者が悪い!と言えば全て解決した気になるような人たち・・・。世代間にはギャップがあって、乗り越えるのは難しいと思います。だからこそ、冷静に、そして自分にかかるバイアスにも自覚的に事実を見ることができる人間になりたいものです。

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    友だち地獄―「空気を読む」世代のサバイバル (ちくま新書)
    土井 隆義
    筑摩書房
    売り上げランキング: 10,479


    〔書名〕 『友だち地獄 「空気を読む」世代のサバイバル』
    〔作者〕 土井隆義
    〔ジャンル〕 新書・社会(若者論)
    〔読了日〕 2月21日
    〔記事〕 ブックレビュー #15

     今年はいわゆる「若者論」に関する本をたくさん読みました。理由は単純で、私は今若者論で論じられる若者たちのまさに「当事者」だからです。今時の若者ってどういう存在?どういう特徴があるの?興味は尽きません。

     8位はそんな若者論から。『友だち地獄』、とてもインパクトのあるタイトルですね。ですが、私はタイトルを見た瞬間、「分かる!」と思い迷わず手に取りました。私と同じ世代の人間なら、「友だち地獄」という言葉にきっと共感ができるはずです。

    コーヒー が書いた記事から

    一見、おとなしく、優しくなったように見える人間関係。ですが、そこには多くの悪意が潜んでいて、一つ間違えば自分の立場を失ってしまう。



    いじめの「見て見ぬふり」が広まったのは、自分たちの内部のグループと外のグループの距離が広がったから。引きこもりがなかなか復活できないのは自分がグルーピングから外れてしまったから。また、ネットで言葉の暴力に走る人が増えたのは、「優しい関係」疲れでしょうか。



     「地獄」の内容をイメージしていただけるでしょうか。昔はどうだったのか知りませんが、私たちの世代では人間関係がとても複雑で、繊細で、壊れやすくなっていると思います。空気を読む、「察する」ということが何よりも重要なのです。一つ間違えば即座に人間関係が崩壊してしまうような図式はまさに「地獄」のようです。

     ネットで「悪意」が顕在化し、より陰湿になっているような印象もあります。ネットのない時代がよかった、と言っているのではありません。ネットがない状況など考えられない今の時代でも、しっかり自分を見失わずに生きたいと思います。

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    絶望の国の幸福な若者たち
    古市 憲寿
    講談社
    売り上げランキング: 14,378


    〔書名〕 『絶望の国の幸福な若者たち』
    〔作者〕 古市憲寿
    〔ジャンル〕 一般書・社会(若者論)
    〔読了日〕 9月30日
    〔記事〕 ブックレビュー #78

    8位に引き続き、7位も若者論です。9位のゆとりの本も若者論的な内容ですから、似たテーマの本が3冊続きました。それほど私が興味のあるテーマなのです。読書リストを見ると、若者論に関する本を本当にたくさん読んでいました。

     若手の社会学者、古市憲寿さんが書かれたこの本は、社会学の本としては異例のベストセラーになりました。ただ、内容に関しては絶賛する人もいれば痛烈に批判する人もいる、なかなかの「問題作」です。私は共感出来たのですが、そうではないという人も多いのだろうなあ、ということは容易に想像がつきます。

    コーヒー が書いた記事から

    この本は良くも悪くも「リアル」に溢れていて、私はこの本を歓迎したいと思いました。お先真っ暗のこの日本という国に生まれて、不幸に違いないと思われていた若者ですが、実は若者たちは「幸福」を感じている、そんなところからこの本は始まります。



    若者のやっていることにちゃんと向き合ったうえで、「それは違う」「それはおかしい」と批判したり、教え導いたりすることはおおいにありだと思います。というか、そうあるべきだと思います。

     若者がやっていることをただ愚かで未熟と断じ、切り捨てる―そういうことだけは、絶対にしないでほしいと思います。


     
     引用の2つ目は、いろいろな本を読んできて、私が今年の締めくくりとしていいたいことでもあります。9位のほうでも書きましたが、あまりに身勝手で、横暴な若者に対するバッシング・・・今年は特にそれを感じる年でもありました(安保法案に対する反対デモで)。若者が未熟なのはその通りですが、未熟だからとその存在を全否定したい人たちがおられるのですね。

     この本は「今時の若者」のリアルにあふれています。読んで共感するもよし、批判するもよし、とにかく若者のリアルを知ってもらいたいなと思います。お手頃な文庫版も出版されたので、ぜひ手に取ってみてください。

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    向き合う仕事 ぼくはこんな人に会ってきた
    大越健介
    朝日新聞出版 (2013-05-21)
    売り上げランキング: 192,907


    〔書名〕 『向き合う仕事 ぼくはこんな人に会ってきた』
    〔作者〕 大越健介
    〔ジャンル〕 一般書・自伝
    〔読了日〕 6月7日
    〔記事〕 a portrait of life #2

     大越健介さんはNHKのニュース番組「ニュースウォッチ9」の前のキャスターです。今年の3月まで、NHKの夜の顔として、最前線で、真摯にニュースを伝えてこられました。

     大越さんが降板されて、改めてその存在の大きさを確認しました。大越さんの「伝えよう」という姿勢、キャスターとしての覚悟、報道の責任・・・そういったものを感じていただける1冊です。

    コーヒー が書いた記事から

    大越さんは「記憶に残る」キャスターだったと思います。それは、「よくも悪くも」です。その原因は、大越さんがニュースを伝えた後に述べるひと言、自らの見解だったと思います。NHKのニュース番組でこのようなスタイルをとるのは異例中の異例です。そんな異例のスタイルともあって、大越さんの「ひと言」には賛否両論が飛び交いました。



    ことばを「紡ぐ」、ことばと「向き合う」。そんな表現が何度も出てきます。本のタイトルにある通り、政治記者、そしてキャスターは「向き合う仕事」なのだと思います。取材対象と、自分と、そして「ことば」と・・・。ことばに対する真摯な態度が伝わってくる1冊でした。



     多くの人に取材を重ねてきた大越さん。取材したことを「伝える」立場として、キャスターになってからも多くの人・言葉と向き合ってこられました。毎日のニュース番組の裏には、大越さんの真摯な姿勢と、そして覚悟があったのです。

     そんな大越さん、新年に「NHKスペシャル」でキャスターとして復帰されます。元日から放送があり、とても重大な仕事です。やはり大越さんの力が必要とされているのだと思います。大越さんの「伝える」姿勢に注目です。



    ◇ 次回は「総合部門」5位から1位の発表です。読書について書いたあの本や、社会学の古典、話題になったあの新書まで内容は多岐にわたります。1位に輝くのは果たしてどの本でしょうか!?そして、総合部門のあとは「文学部門」。素晴らしい小説を中心に紹介していきます。


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