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  • 階層をとらえる -『社会意識からみた日本 階層意識の新次元』 数土直紀編

     16, 2016 00:00
     今日は「階層意識」についての興味深い論文を集めた1冊を紹介します。自分が社会の中でどのグループに属すると思うか選択肢(上、中の上、中の下、下の上、下の下 など)から選んだものを「階層帰属意識」と呼ぶのですが、この階層帰属意識からは見えてくることがたくさんあるというのです。

    社会意識からみた日本--階層意識の新次元

    有斐閣
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     階層帰属意識というのは人々が主観的に答えるもので、何だか扱いにくそうな感じがします。それはその通りで、たしかに階層帰属意識を分析するというのは困難を要することなのです。ですが、その分析結果には「困難を要してでも」手に入れたい興味深い知見が多く見られるということを教えてくれる1冊です。



    内容紹介



    ブックレビューリトル

    いまの日本社会はいかなる時代を迎えているのか?政治意識、職業倫理、市民活動など、現代人のものの考え方や世の中との向きあい方をあざやかに描き出す調査データにもとづく現代社会論。

    (「BOOK」データベースより)

    400字書評



    400字書評


     社会階層と人びとの社会意識との関わり、すなわち階層意識に関する論文を集めた1冊。政治意識や労働倫理、ボランティアへの参加度合いなど、階層意識が人々に与える興味深い様々な影響が提示され、階層意識の研究が持つ意義を知ることができます。

     私自身、いわゆる「総中流」から「格差社会」への流れを、あたかも格差が突然発生したかのように誤解していました。そうではなく、この流れは「今までみえていなかった貧しい人びとの姿が社会の多くの人びとにみえるようになった」(p136)ために生じたものでした。これまで「出来事」しか見ていなかった私にとって、「人びとの社会に対する主観的なイメージ」(p115)が提示する新たな知見は大変興味深いものでした。

     また、人びとの階層帰属意識に関しても、本書で議論されるように、「中」という回答は詳しく解明されるべきものだと思います。新たに発足したSSPプロジェクトが、さらに有意義な知見を提示されることを期待しています。(406)

    ピックアップ



    語句  階層意識の「静かな変容」

    「階層帰属意識」の分布は大きく変化しないにもかかわらず、年齢・学歴・職業・世帯収入の4つの要因が階層帰属意識に与える総合的な影響力を表す数値である「決定係数」の値が、1975年以降上昇していること。つまり、人びとが次第に自分の客観的な社会経済的地位の高低と対応した階層帰属を回答するようになったこと。(44)



     階層帰属意識を尋ねると多くの人が「中」と回答する・・・そのことは変わらないのですが、そこで分析を終わらせてはいけないのです。ここでは本書の大きなトピックとなっている階層意識の「静かな変容」を挙げてみました。どうしてそのようなことが起っているのか、くわしくは本をご覧ください。回答結果は同じようなものだったとしても、その「中身」が常に変質を続けている・・・そんなイメージでしょうか。

     それからもう一か所書き残しておきたいところがありました。

    社会を正しく理解するためには、単に客観的な事実とみなしうるものを明らかにするだけでは不十分である。それらに加えて、人びとの社会に対する主観的なイメージや価値観も明らかにしていかなければならない。(115)



     「主観的なイメージ」の部分を軽視していたことを痛感させられた一節でした。私たちの社会は、客観的なデータ以上に私たちの主観的なイメージを通して形作られている部分が大きい。言われてみればその通りです。



    ブックレビューリトル

     関連書籍を紹介します。

    階級社会 日本
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    橋本 健二
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     今の私のレベルでは大変難しい内容で、頭を抱えながら読んでいるところです。逆に言えば、それだけ詳細で緻密な分析がされている本だと言えると思います。「階級」と「階層」の違いを知りたい人には特におすすめできそうです。


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    学術書, 社会,



    •   16, 2016 00:00
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