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ブックレビューFLASH #4 (「犬とハモニカ」ほか)

 08, 2015 18:16
  こんにちは、おともだちパンチです。少しブログをカスタマイズしました。まずは右のほうに流れている「電光掲示板」。こちらでは短いお知らせが流れるようになっています。お知らせはこまめに更新していくので、ぜひご注目ください。そして、「カレンダー」を設置しました。ブログを更新した日としなかった日が一目で分かりますね。あな恐ろしや・・・。これらはFC2ブログの「共有プラグイン」からお借りしております。本当に便利な世の中・・・ありがたく使わせていただきます。

 今日はブックレビューFLASHのコーナーです。いつもの通り、小説2冊、小説以外を1冊、短いサイズでご紹介していきます。



★犬とハモニカ  江國香織さん 

犬とハモニカ犬とハモニカ
(2012/09)
江國 香織

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初めての江國さん作品です。「寝室」「おそ夏のゆうぐれ」「ピクニック」の3篇続きで、この方の雰囲気が少し掴めたような気がしました。男女間の心の動きを、繊細かつ大胆に描いている、という印象です。ファンの方に怒られるかもしれませんが、いい意味での「気持ち悪さ」を感じました(「至さんを食べたい」など)。そんな雰囲気が、最後の「アレンテージョ」に上手く収束されています。「夕顔」は源氏物語の現代語訳ですが、他の短編同様、江國さんの雰囲気を感じさせるのが良いですね。作者の雰囲気を堪能できてよかったです。

★やさしさをまとった殲滅の時代  堀井憲一郎さん

やさしさをまとった殲滅の時代 (講談社現代新書)やさしさをまとった殲滅の時代 (講談社現代新書)
(2013/10/18)
堀井 憲一郎

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タイトルにそそられて図書館で手に取りました。効率が追及され、「クリアでソフィスティケート」に、そして「個への分断」が進んだ00年代。そこにある息苦しさ、生きづらさといったものが的確に捉えられています。ラノベ、コミケ、2ちゃんねる、ゆとり世代、ブラック企業・・・そういったことばや事象に内在する時代性を、筆者なりに考察しており、興味深く読むことができました。ただ、結論が曖昧で、「やさしさを・・・」というタイトルが消化不良でした。それほど「時代を捉える」ことが難しいのだと思います。評価しがたい絶妙な一冊です。

★月の恋人-moon lovers   道尾秀介さん

月の恋人―Moon Lovers月の恋人―Moon Lovers
(2010/05)
道尾 秀介

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「失くすなんて、考えたこともないので」 道尾さんは「月と蟹」以来2作目。正直びっくりしました。「あれ、同姓同名の別の作家さんがいるの?」と思ってしまうくらい。月9ドラマと同時に書き下ろされた作品ということで、恋愛チックな内容でした。冒頭の引用は蓮介のセリフ。どうしても木村さんで脳内変換してしまいましたが、なかなか好きな人物でした。特に終盤、かっこよかったです。恋愛だけでなく、道尾さん特有の「鬱世界」もありましたよ(川っぺりのおじさん、ハンヤンの死など)。こういった闇を描くことに関してはさすがですね。



 以上、今日の3冊でした。「犬とハモニカ」は先日文庫本が発売されましたね。読書メーターの方でも、早速多くの方がレビューを書いておられました。「切ない」「孤独」「狂気」そんな言葉が並び、うんうんという感じです。作品に共通する世界観、という点にも触れている人が多いです。私はまだこの1作しか読んだことがないので、ぜひ今後他の作品にも挑戦してみたいところです。

 3冊目は道尾秀介さん。この「月の恋人」は木村拓哉さん主演の月9ドラマのために書き下ろされた「異色作」。「本当にこれが道尾さん??」という気分になること間違いなしです。いつもの鬱々ミステリーがいいなぁとは思いつつも、楽しんで読むことができました。甘酸っぱい恋愛ものなのですが、道尾さんの「鬱エキス」はしっかり部分的に配合されていて、「ああ、やっぱり道尾さんだ」となるのです。
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  •   08, 2015 18:16