HOME > スポンサー広告 > title - 今、読みたい「新・戦争論」(前編) -『新・戦争論』 池上彰・佐藤優HOME > ブックレビュープレミアム > title - 今、読みたい「新・戦争論」(前編) -『新・戦争論』 池上彰・佐藤優

スポンサーサイト

 --, -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。





  •   --, -- --:--
  • 今、読みたい「新・戦争論」(前編) -『新・戦争論』 池上彰・佐藤優

     15, 2015 18:52

     今日から5回にわたって、スペシャル企画をお送りします。スペシャル企画第1弾は、昨年11月に発売され、発行部数が30万部を超える大ヒットを記録している池上彰さんと佐藤優さんの対談書、「新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方」(文春新書)のレビューです。今回と次回の前後編で紹介したいと思います。

     さて、この本のレビューを書こうとしているのですが、実は今ちょっと怖気づいています。普段は小説をよく読んでいて、この本で説明されているような政治・国際情勢に関する知識はほとんどといっていいほど持ち合わせていません(ニュースを毎日見ているのでかろうじて言葉は知っている、というくらいのものです)。こういった本のレビューを書くのは初めてになります。

     何も知らないでは済まされないな、と思ったのが先日のイスラム国による日本人人質事件。日本人だから、という理由でテロの標的にされる時代がやってきました。今世界で起こっていることに少しは危機感を持たなくてはいけない、といろいろなところで指摘されています。

     そんなわけで今回のレビューです。専門的なことは何も言えませんし、無知をさらけ出すことになるかもしれません。一から勉強したいというつもりでやっているので、同じように思っている方にぜひ読んでほしいレビューになっています。



    新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)
    (2014/12/19)
    池上 彰、佐藤 優 他

    商品詳細を見る


     文春新書1000冊刊行記念ということで、日本を代表する2人の論客による豪華な対談が実現しました。著者は帯に並んでいるお二人。ジャーナリストの池上彰(いけがみ・あきら)さんと、作家で元外務省主任分析官の佐藤優(さとう・まさる)さんです。

     内容を簡単に整理します。まずはイスラム国の侵略拡大を念頭に置いて最近の国際情勢に触れた後、民族や宗教について2人が語ります。そのあとは世界各地の情勢について。ヨーロッパ・中東・朝鮮・中国・そしてアメリカと順にみていきます。最後はお二人がどのように情報収集をしているか語る章、そしてまとめへ。その中で、このレビューではイスラム国に関する話題を中心に書いていこうと思います。

     読んでいて思ったのは、「もっと早く読んでおくべきだった」、この一言に尽きます。昨年11月に発売されたこの本ですが、イスラム国の脅威についてはかなり多くのページが割かれています。
     
     それもそのはず、湯川遥菜さんの拘束、後藤健二さんの消息不明は昨年に起こった出来事であり、水面下では政府による交渉が進んでいました。今年の1月20日、二人がイスラム国に拘束されている動画が投稿されてから、事態は最悪の方向へと進んでいきます。事態の結末を知っているが故に、二人の言葉は重く響きます。

    佐藤 日本で極端な思想を持った人たちの受け皿が、かつてのような左翼過激派ではなく、イスラム主義になる可能性は十分にある。集団的自衛権で日本が中東へ出ていった場合、向こうからすれば、イスラム世界への侵略だということになるわけだから、それに対する防衛ジハードとして、日本国内でテロが始まり得る。

    池上 (・・・)こうなると、2020年の東京オリンピック開催時の治安対策も、これまで以上に難しくなるかもしれません 



     日本の一部に過激な思想を持った人がいれば、必ずその裾野は広がっているという指摘をしている佐藤さん。たしかに、先日山谷えり子国家公安委員長の答弁でも、そういった人たちの存在について言及されていました。日本人がテロの標的として名指しされたことも含め、事態はもう「対岸の火事」ではなくなっています。イスラム国の声明で、「日本は進んで十字軍に加わった」という文言がありました。イスラム国の敵は地理的距離によって決まるものではないということがよく分かります。日本人は現状に危機感を持たなければいけない、と強く感じさせます。

     危機感、と言えば、二人の映像が投稿された日の日本の反応、特にtwitterでの反応はひどいものでした。文字にするのもためらわれますが、一部では投稿された画像を加工して「ネタ化」するような動きがあり、twitterのトレンドやyahooの急上昇ワードでそれに関する言葉が登場していました。・・・これは異常としか言いようがありません。イスラム国はインターネット戦略に長けており、日本の反応や新聞の締め切り時刻といったタイミングを見計らって情報を出している、ということが二人からも指摘されています。その「監視されている」日本のネットでは、投稿で「遊んでいる」人たちがいる、という状態・・。恐ろしくなる話です。日本人の危機意識について、真剣に考えなくてはいけません。


     人質事件の後、様々な余波が巻き起こっていますが、その中で私が最も悲しく感じたのが「イスラム教徒への迫害」でした。イスラム国、という名前を、どうしてもイスラム教徒と結び付けてしまう人がいます。アメリカでは殺人事件まで発生し、動機にイスラム教への憎悪があったのではないか、と言われています。

    リンク NHKニュース 2015.2.12

     日本でもイスラム教徒に対する差別は起こっています。私が特に許せなかったのは、大相撲でエピプト出身の力士、大砂嵐関に対して心ないヤジが飛んだというもの。(あまりにも悲しすぎるため、リンクは貼りません)相撲がすきなもので、本当に許せない出来事でした。

     イスラム国とイスラム教は全く違います。

    池上 イスラム教の創始者ムハンマドの時代、ムハンマドを指導者にして、ムハンマドが伝える「神の言葉」に従って人々は敬虔な暮らしをしていた、と考える人たちが、その理想の社会を現代に取り戻そうとしているのです。

     この考え方を「イスラム原理主義」と呼びます。イスラムの理念を復興させようというものですから、必ずしも過激な武力闘争と結びつくものではありません。平和裡に行動しているイスラム原理主義者も多いのです

     しかし、武力を用いてでも理想社会を実現させようとする組織があって、テロなどに走るため、「イスラム原理主義者=テロリスト」というイメージが定着してしまいました。「イスラム国」は武力をもって理想のイスラム国家を樹立しようとしているので、過激派です。「イスラム原理主義過激派」とか「イスラム過激派」とか呼ばれます。



     池上さん、さすが分かりやすい説明ですね。全く事実と異なる誤解が憎しみを生み、争いに発展していくという負の連鎖は食い止めなければいけません。個人的には「イスラム国」と連呼する報道の姿勢にも若干の問題があるのではないか、と思います。誤解を生まないよう、報道には細心の注意が必要です。そして、池上さんのように発信を続けているような人の声も、もっと広がってほしいと思います。

     イスラム国についての二人の対談ですが、これには「続編」があります。先日発売された「文藝春秋」の3月号です。

    文藝春秋 2015年 03 月号 [雑誌]文藝春秋 2015年 03 月号 [雑誌]
    (2015/02/10)
    不明

    商品詳細を見る


     人質事件を受けた後の二人の最新対談です。こちらも読まなければ、と思い先日購入しました。こちらの内容などについては、次回の後編でご紹介します。


    こちらもどうぞ

    後編もアップしました。ぜひ、こちらの方もご覧ください。
    new 今こそ読みたい「新・戦争論」〔後編〕

    スポンサーサイト

    一般書,



    •   15, 2015 18:52
  • 上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。