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2014年年間ランキングトップ20 3

 16, 2015 21:47
 2日ぶりにお目にかかります、おともだちパンチです。今回は、2014年年間ランキングトップ20の第3回をお送りします。いよいよトップ10にさしかかり、思い入れのある本が並んでいます。それでは第10位から発表してまいりましょう。
※本のコメントは、読書記録サイト「読書メーター」に私が投稿したコメントの転載となっております。

2014年年間ランキング

10位 もの食う人びと 辺見庸

もの食う人びと (角川文庫)もの食う人びと (角川文庫)
(1997/06)
辺見 庸

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『「食う」という人間の絶対必要圏』(本文より)に踏み込んだノンフィクション。最初の短編「残飯を食らう」から、口の中に気持ち悪い唾液が広がります。途中、本から顔をそらす場面が幾度もありました。壮絶なレポ、なんとか読了です。印象に残った編は、「麗しのコーヒー・ロード」「兵士はなぜ死んだのか」の2編です。外国人にお金をもらうために皿を唇に挟むスーリ族、病気による除隊を狙い、石鹸を食べ、そして死んでいくロシアの兵士たち。「文化の破壊」「食の殺人」を突き付けられます。体を張って世界を巡った筆者に敬意を表します。

位 神様のカルテ2 夏川草介

神様のカルテ2 (小学館文庫)神様のカルテ2 (小学館文庫)
(2013/01/04)
夏川 草介

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「医師の話をしているのではない、人間の話をしているのだ」 続編制作は一般的に難しいものだと思います。前作からの期待が読む前からあって、どうしてもハードルは高くなるものです。 が、しかし!前作からこんなにも進化、かつ深化した作品、それが「神様のカルテ2」です。 今作のテーマは「悲しい別れ」。冒頭で引用した名ゼリフが出てくる場面、最終盤での大狸先生が見せる慟哭。何かが突き上げてくるような、渾身の描写でした。 「良心に恥じぬということが、我々の確かな報酬だ」一止が、いつまでも一止でありますように。

位 読書力 齋藤孝

読書力 (岩波新書)読書力 (岩波新書)
(2002/09/20)
齋藤 孝

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「現在の日本では、何かを知らないということは、恥にはならなくなってきている」(pp54)その通りだと思います。知らないことが瞬時に検索できる現代は、「知らなくてもよい」時代になったのかもしれません。この本の刊行から12年、そんな傾向はさらに進んでいます。しかし、本は「読まなければいけない」!強いお言葉でした。自己形成や、コミュニケーション能力、要約力の向上など、読書には利点がたくさんあります。個人的に耳が痛かったのは、「エンターテイメントの壁」。量だけでなく、読書の質も磨いていきたいものです。

位 百年法 山田宗樹

百年法 上百年法 上
(2012/07/28)
山田 宗樹

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「人間は、無限の時間を生きるには、複雑すぎる生き物だ」。不老化処置と、生存制限法、いわゆる「百年法」が成立した日本共和国の物語。人間が健全に生活できるのは、「自分がいつ死ぬか知らないから」でしょう。もし、自分の寿命が定められたら・・・。死の恐怖におびえ、精神が破壊されるのではないでしょうか。そんな、人間が踏み込んではいけない「タブー」に踏み込んだ作品です。牛島、遊佐が権力を掌握していくまでのスピード感が上巻の見どころだと思います。百年法凍結の国民投票、たぶん私も凍結を選ぶだろうな・・・などと思いつつ。

位 向日葵の咲かない夏 道尾秀介

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
(2008/07/29)
道尾 秀介

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「僕だけじゃない。誰だって、自分の物語の中にいるじゃないか」体から力が抜けていきました。「人間、一度こうだと思い込んでしまったら、なかなかその考えを変えることができないんだからね」S君が序盤で口にしたセリフは、道尾さんが読者に投げかけたものでもあるのでしょう。私の読みは私の「主観」であり、それが二重にも三重にも裏切られていく展開に唖然としました。そして最後には、物語を覆う「主観」に気付かされます。こんな物語を作り上げ、私たちを見事にその世界へと誘って見せた「ミチオ」は、作者の道尾さんの化身なのでしょうか。

 ということで、第10位から第6位でした。第9位の神様のカルテ2は、計3冊あるシリーズの中で私が最もお気に入りだった1冊です。大狸先生の慟哭は忘れられない場面ですね。そして第6位には道尾秀介さん「向日葵の咲かない夏」。年末に読んだ本なのですが、その伏線の張り方が巧みで印象深い作品でした。さて、次回はいよいよトップ5!栄えある1位に輝くのはどの作品でしょうか。
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  •   16, 2015 21:47