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ブックレビューFLASH #5 (「IN」ほか)

 05, 2015 17:24
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 ブックレビューのコーナーでは紹介しきれなかった本をコンパクトにまとめて紹介しようというコーナーです。今日は5回目。いつもの通り3冊紹介しようと思います。また、先週末に本を買ったので、そちらも紹介します。ぜひ目を通していってくださいね。



★ IN 桐野夏生さん 

ININ
(2009/05/26)
桐野 夏生

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 「小説は悪魔ですか。それとも、作家が悪魔ですか?」 作品の雰囲気がよく分かる一説を引用しました。桐野さん、「優しいおとな」以来の2冊目です。前作との雰囲気の違いに、まずは驚かされます。今作のテーマは、「小説の持つ魔性」「恋愛の抹殺」。はい、何ともコメントのしづらい絶妙なところをつかれた、という感じです。「恋愛は時間の経過に堪えられずに、、密かに変質していく。腐敗と言ってもいい。ガスが溜まり、一気に爆発する」こんな一説もありました。なかなか鬱々の読後感です。そういった作品の好きな方は是非。

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愛の抹殺という難しいテーマ。桐野さんのグロテスクな一面が存分に発揮されています。読み進めていくのが大変、という感想が読書メーターには目立ちました。私もその一人・・・。



★ 新しい「教育格差」 増田ユリアさん

新しい「教育格差」 (講談社現代新書)新しい「教育格差」 (講談社現代新書)
(2009/06/18)
増田 ユリヤ

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 教師の格差、学校の格差、男女の格差・・・様々な格差を「現場目線」で語る1冊。「現場主義」を貫く筆者は、自身の非常勤講師時代の話など実際の出来事を中心に問題をあぶりだします。集団暴行事件の話などは目をそむけたくなるような酷いものでした。責任逃れをする学校の態度がさらにその酷さに拍車をかけます。また、教育の好例としてフィンランドの教育が紹介されていました。専門学校が充実していて、個人の能力がより生かされる仕組みになっています。最後の章は男女格差について。日本で男女格差がいかに根深いか、あらためて痛感です。

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者が非常勤講師として働いていた経験を活かし、「実際の現場」をあぶりだした一冊。格差の問題がいかに根強く、私たちの心に根付いているかが分かります。



★ 杉下右京の事件簿 碇卯人さん

杉下右京の事件簿杉下右京の事件簿
(2010/11/05)
碇 卯人

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 相棒ファンである私が、図書館でたまたま目にして、条件反射的に手に取った一冊です。中身は「霧と樽」「ケンムンの森」の中編2本。北の大地スコットランド、奄美大島と舞台設定が良かったですね。特にスコットランドは右京さんにぴったりで、心地よさを感じる空間でした。「霧と樽」は大掛かりな仕掛け、「ケンムンの森」はスピーディーなアクションが見どころです。右京さん1人で、相棒との掛け合いがないのは残念・・・。ですが、伝家の宝刀、角田課長の「暇か?」はしっかり登場しました!思わずニヤけてしまいましたね。

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棒ファンにはたまらない1冊。1つ目の話のトリックは驚き!大胆すぎて想像もしていませんでした。右京さんが主人公ですから、頭の中で絵が浮かびやすいです。



 以上、今日は3冊紹介しました。昨日まで右京さんの記事を書いていたこともあり、「杉下右京の事件簿」という小説を選んでみました。作者の碇卯人(いかりうひと)さんは、ミステリー作家の鳥飼否宇(とりかいひう)さんの別ペンネームです。「とりかいひう」を並び替えると「いかりうひと」になる、アナグラムですね。とても楽しかったのですが、右京さんが単独で捜査をするのがちょっと残念・・・。やっぱり、「相棒」はいてほしいものです。



コーナーの方はここまで。もう一つ、先週末に買った本の紹介です。

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(左) 「火車」 宮部みゆきさん  (右) 「ボトルネック」 米澤穂信さん

 火車は前から読みたかったのですが、コメントの方でもおすすめしていただいてついに購入しました。文庫本で約600ページ。「理由」よりは短いですが、やはり宮部さんの作品はがっつり長いです。あちこちで評判がいい本なので読むのが楽しみです。
 もう一冊は「ボトルネック」。この間「リカーシブル」を読んで気にいった米澤穂信さんの代表作です。間違いなく「リカーシブル」のクオリティーを超えてくると思うので、こちらも楽しみです。

 次回は久しぶりのブックレビューのコーナーです。ブックレビューは次回で20冊目!道尾秀介さんの「カラスの親指」を紹介します。
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  •   05, 2015 17:24