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  • 「読書離れ」は何離れ?

     11, 2015 18:09
    コラム

     今日は久しぶりにコラムのコーナーです。先日、こんなニュースがありました。

     「学生のバイト収入、08年以降で最高 仕送りは減少続く」
     日経新聞 2015.2.28

     注目したのは記事のこの部分です。

    1日の読書時間がゼロと答えた学生の割合は、2年連続で4割を超えた。1日の平均読書時間は約32分と昨年から約5分増えており、同生協連は「読書する学生と、本を読まない学生の二極化が進んでいる」としている。



     2年連続、という部分で思い出しました。この「大学生の読書離れ」は昨年大きく話題になっていたのです。読書時間がゼロの学生の割合が40%を超えたのは昨年度の調査が初めてということで、大学生の読書離れが印象付けられる結果となりました。 今日のコラムはこの「読書離れ」について考えてみます。



    a0001_001837.jpg

     読書離れの原因を考えるときに、必ずと言っていいほど言及されるのが「スマホ」です。

    全国大学生活協同組合連合会に電話取材すると、読書時間が減っている原因は明確なデータの裏付けが現時点でされていないものの、学生から聞いた話として、電車での通学時間中にかつては本を開いていたが、近年はスマホがこれに取って代わった点を上げた。ウェブサイトを閲覧したり、交流サイトやゲームに興じたりして時間を過ごす学生が増えたわけだ。


     引用 JCASTニュース 2014.3.2

     昨年12月のNHK「クローズアップ現代」でもこの話題が取り上げられました。
     クローズアップ現代 2014.12.10 広がる”読書ゼロ” ~日本人に何が~

     ネットでは普段の回よりも大きな反響を呼んでいました。多くの人に問題提起をしたという点では大変良かったと思いますし、内容も大変興味深いものでした。ただ、この番組で違和感を拭えなかったところもあります。

     何だか「結論ありき」だと思ったのです。詳しくはリンクの方で読んでいただきたいのですが、読書ゼロの学生と読書をする学生が参加して、どのように情報収集をするのか比較する、という実験が行われていました。読書をする学生は図書館に駆け出し、読書をしない学生はネットを開いてコピペ・・・。捻くれた見方かもしれませんが、典型的で誘導的、とにかく「スマホ下げ」をしたい、そんな印象を覚えたのです。

     間違いなく「読書離れ」の主たる要因はスマホの登場なのですが、そこからもう少し考えを深める必要があると思っています。読書をしない学生と、読書をしない学生に対して「スマホの触りすぎだ」と糾弾する人たちには、根本に同じことが言えるのではないか、と思うのです。

    「この連中の真の敵は国家権力ではなく想像力の欠如だろう」 (ノルウェイの森 / 村上春樹さん)

    ・・・不朽の名作から言葉を借りたいと思います。共通しているのは「想像力の欠如」ではないでしょうか。

     この間、ショウペンハウエルの「読書について」という本を紹介しました。
    読書について 他二篇 (岩波文庫)読書について 他二篇 (岩波文庫)
    (1983/07)
    ショウペンハウエル

    商品詳細を見る


     ショウペンハウエル 「読書について」 (3月1日)
     厳しい言葉が並んでいる1冊でした。読書は他人にものを考えてもらうことである、読書は他人の思索の代用品である、などと容赦ない言葉が飛びます。非難されているのは、読書ではなく、読書をして何も考えないことです。想像力の欠如、という言葉はここにも絡んできます。

     読書をすると、様々な想像力が駆り立てられます。私は小説を中心に読みますが、小説でも小説以外の本でもそれは同じです。(たまに小説を馬鹿にしてくる人がいるのですが、これには大いに反論したいです)小説は読みながらいろいろなことを想像しますし、知識を得る類の本でも、得た知識からいろいろと考えます。

     もし本を読んでいなかったら。どれだけの「想像力」が失われるかと考えると、恐ろしくなります。読書離れが大きく取り上げられ、多くの人がこれを危惧している理由はこのあたりにあるのだと思います。

     「大学生はスマホで遊んでばっかりだ」というのも実は「想像力の欠如」かもしれません。時代があまりにも大きく変わったので、考えなければいけない要因は山のようにあります。昔は「書を捨てよ、町に出よう」でした。今は「スマホを捨てよ、本を読もう」に変わりました。昔の本が今のスマホになった、ということを考えなくてはいけません。大学生がスマホで何をしているのか、ということも考えなくてはいけません。スマホと本は何が違うのか、ということも考えなくてはいけません。

     スマホ以外の娯楽もたくさんあります。スマホでは電子書籍が読めます。大学生は本だけでなくテレビや音楽からも離れていると言われます。

     ・・・考えなくてはいけないことがたくさんあることが分かります。少なくともすぐに答えの出せることではありません。「スマホのせいで学生が馬鹿になった!」「スマホ、怖い!依存症、怖い!!」そんなスタンスで凝り固まった主張が多くて、想像力が欠如しているように思います。騙されないように、というと言いすぎですが、もっといろいろなことを考えなければいけないな、と自分を戒めています。

     「クローズアップ現代」をもやもやとした気持ちで見ていたら、VTRのあとにゲストでジャーナリストの立花隆さんが出てきてこんなことを言いました。

    この今のコンテクストだと、スマホをわりと否定的に捉えてますよね。
    だけど、要するにスマホの向こうに何があるかが大事な問題であって、スマホの向こうに、ネットを通して、ほとんど人類が持ってる知識全体があるんですよ。
    そりゃ、引き出し方いかんで、どんな情報でも取れるんですよね。
    だから、スマホだからみたいな議論っていうのは相当は成り立たない。

    (番組ホームページより)

     ハッとしました。もやもやを言葉にしてもらいました。番組がぐっと引き締まりまったようで、テレビの前で思わず「そう!」と声を出してしまいました。結論ありきにしないことは、いつも考えています。たくさん想像したいです。そして、ブログを通してたくさん「想像してもらう」ことも大きな目標です。

     先日、夏川草介さんの「神様のカルテ0」を購入しました。待望の続編です。

    神様のカルテ0神様のカルテ0
    (2015/02/24)
    夏川 草介

    商品詳細を見る


     この本に、「本を読んで想像すること」の大切さが出てきます。とても印象的なセリフがあり、大切なことを教えてもらいました。この本については次回のブックレビューでご紹介したいと思います。



    こちらもどうぞ

    new #22 やさしくなりたい (神様のカルテ0 / 夏川草介さん) 

    「神様のカルテ0」のレビューです。ぜひセットで読んでいただきたいです。本を読むとはどういうことか、1つの答えが示されます。
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